シンドラーのリスト
今話題のエレベータ会社じゃあありません。
映画のほうです。
3時間以上にわたる長編映画ですが、
一日一時間ずつ、三日かけて観ました。
ナチスドイツによるユダヤ人虐殺を描いており、
1100人のユダヤ人を救ったドイツ人事業家オスカー・シンドラーの話。
今まで見た映画の中で、最も怖い映画でした。
いちおうフィクションですが、生存者にインタビューなどして
彼らの証言を元に描いているので、
ほとんど同じことが行われていたと考えられます。
そういうことが実際にあった、ということが怖いです。
この映画で描かれていたのは、
もうまさに地獄絵図。
それが地獄ではなくて、たった60年前にこの世界で行われていたことだと思うと
とてつもなく恐ろしく感じました。
殺戮と恐怖に支配されている収容所や、
人を殺すことに何も感じなくなった親衛隊将校、
ベルトコンベアで運ばれるぼろぞうきんのようになった死体、
その先には轟々と燃える死体の山・・・
もう胸クソ悪くなるようなシーンばかりでした。
でも実際そういうことが行われていたとなると、
目を覆いたくなるようなものでも
それから目を背けてはいけないと思います。
全編ほとんどモノクロですが、
たまに一部だけカラーになったりしてました。
あるシーンでは、小さな女の子のコートだけ赤い色がついていました。
黒澤明がつかった手法らしいのですが、
それによって、そのシーンの印象がグンと強まっている、と思いました。
好き好んでこの映画を観ようとする人は少ないんじゃないかな。
でも、人間として知っておかなければならないことがあるんだ、
という強い意志を持っている人には観てもらいたいです。